[sz_crumb]

社内の暗黙知を文書にする|AI導入にかかる費用と見積もりの取り方

社内の暗黙知を文書にするにAIを入れるとき、費用は月額だけでは決まりません。見積もりに出てこない費用のほうが大きいことがあります。この記事では、費用の構造と、見積もりの取り方を書きます。

費用の話でいちばん多い間違いは、AIの月額といまの人件費を単純に引き算することです。AIを入れても、出力を確かめる時間と例外を手で処理する時間は残ります。ここを見積もりに入れないと、必ず皮算用になり、3ヶ月後に「思ったほど減っていない」となります。もう一つ多いのが、社内の担当者が設定と検証に使う時間を計算に入れないことです。見積書に一行も出てこないので忘れられますが、実際には数十時間になることがあります。

この記事でわかること

  • この業務の費用がどう決まるか
  • 見積もりに出てこない費用
  • 複数社の見積もりをそろえて比べる方法
  • 高いか安いかを判断する基準

費用のかかり方

生成AIの従量課金。

見落とされがちな費用

費目 見落とされる理由
初期の設定費用 月額だけを比べて、導入時の設定に別費用がかかることを見落とす
社内の人件費 設定と検証に自社の担当者が何時間使うかが見積もりに入らない
既存システムとの接続 「連携できます」と「そのまま繋がります」は違う。開発費が別に要ることがある
教育の時間 使う人の数だけ、覚える時間がかかる

この4つを足すと、月額だけで比べたときの順位が入れ替わることがよくあります。特に効いてくるのが社内の人件費です。設定と検証に自社の担当者が何十時間も使うことは珍しくありませんが、見積書には一行も出てきません。製品費用が安くても、設定が難しくて社内の手間が大きい製品は、総額では高くつきます。

費用の型は3つある

向いている場合 注意
月額固定 件数が多く、毎月安定している 件数が少ない月も同額。使わなくても払う
従量課金 件数に波がある。まず試したい 繁忙期に想定を超える。上限の設定があるか確認する
1ユーザー月額 使う人が限られている 全社に配ると一気に増える。対象者を絞れるか確認する

自社がどの型に向くか

手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を12ヶ月ぶん並べてください。月ごとの差が3倍以上あるなら従量課金、平らなら月額固定が合います。この判断を先にすると、見積もりの比較が楽になります。

効果をどう測るか

測る指標を先に決めないと、導入後に「効果があったか」を聞かれて答えられません。この業務なら手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数。

導入前に控えておく数字

  1. 上の指標を、導入前の1ヶ月ぶん記録する(比べる相手が無いと効果が出せない)
  2. 件数の波を控える(月末に集中するのか、通年で平らなのか)
  3. いま何人が何時間かけているかを、推測ではなく実測で控える

数字は誰が記録するか

毎月記録する担当を決めてください。誰の仕事でもない状態にすると、3ヶ月で止まります。止まると、効果があったのか無かったのかを誰も言えなくなり、次に契約を見直すときの材料がありません。記録は複雑にしないでください。月に一度、数字を1行足すだけで十分です。凝った集計を作ると、作った人が異動した時点で止まります。

測るときに間違えやすいこと

  • 導入直後に測らない。慣れるまでは前より遅くなるのが普通で、そこで打ち切ると必ず「効果なし」になる
  • 件数だけを見ない。処理件数が増えても、確認が薄くなっていれば改善ではない
  • 平均だけを見ない。いちばん時間がかかった案件がどうなったかを一緒に見る

見積もりの取り方

同じ条件で出してもらう

製品ごとに単位が違うと比べられません。次の条件をこちらから指定して、同じ前提で出してもらってください。

  1. 月間の件数(手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数の実測値)
  2. 使う人数(全社か、担当者だけか)
  3. 既存システムと繋ぐか(繋ぐなら、その名前)
  4. 契約期間(年間契約と月契約で単価が変わる)

必ず聞く質問

  • 初期の設定費用はいくらか。無料と言われたら、何が無料で何が有料かを分けて聞く
  • 想定件数を超えたらどうなるか。止まるのか、追加課金になるのか
  • 解約はいつでもできるか。最低契約期間はあるか
  • 値上げの実績はあるか。過去3年で単価が変わったか
  • 試用期間中に自社のデータを使えるか

相見積もりを取る数

2社では比べたことになりません。3社取ると、真ん中の価格帯が見えます。1社だけだと、その価格が高いのか安いのか判断できません。

高いか安いかの判断

金額そのものではなく、いま人がかけている費用と比べてください。

  1. いまこの業務に何時間かかっているかを実測する
  2. 時間 × 人件費の単価(残業代で計算しない。通常の時給で計算する)で月額を出す
  3. AIの月額 + 確認にかかる時間の人件費 と比べる

AIを入れても確認の時間は残ります。「人件費がまるごと消える」前提の計算は必ず外れます。確認にかかる時間を見積もりに入れてください。

元が取れないと分かったとき

それは失敗ではなく、調べた成果です。件数が少ない業務にAIを入れても元は取れません。数字が出た時点で見送る判断ができたなら、その調査には価値があります。

起きやすい失敗

この業務でいちばん多いのは、下書きを本人が確認しないまま公開し、間違った手順が広まる。という失敗です。

なぜ起きるか

AIの出力は、間違っていても自信のある形で出てきます。人は、迷いのない書き方をされると確かめる気が薄れます。精度が高い道具ほど、この失敗が起きやすくなります。9割合っていると、残りの1割を探す気がなくなるからです。

防ぎ方

公開前に必ず本人の承認を取る。承認なしで公開できない仕組みにする。

防ぎ方を設計するときは、「全項目を同じ厚さで見る」をやめるのが要点です。全部を見ようとすると、時間が足りなくなって結局どれも薄くなります。項目ごとに精度を出し、誤ったときの影響が大きい項目だけを厚く見て、残りは抜き取りにする。この設計ができると、確認の時間が減ったうえで、いちばん危ない誤りは捕まえられます。

防ぎ方を「気をつける」で終わらせないでください。気をつけるのは仕組みではありません。誰が・いつ・何を見るかを、手順として書いてください。

使われている道具の種類

この業務では、生成AI(社内向け)、ナレッジ管理サービスあたりが候補になります。

道具を探す前に決めること

  1. いまのやり方のどこを置き換えるのか(全部か、一部か)
  2. 既に使っているシステムと繋ぐ必要があるか
  3. 誰が使うのか(担当者だけか、全社か)

この3つが決まっていないまま製品を見ると、機能の多さで選んでしまいます。機能が多い製品は、たいてい設定も運用も重くなります。

専用の製品でなくてよいこともある

いま使っている業務システムに、同じ機能が含まれていることがあります。上位プランに切り替えるだけで済むなら、そのほうが安く、接続の手間もありません。新しい製品を探す前に、手元のシステムでできることを確かめてください。件数が月に数十件しかないなら、標準機能で十分なことがほとんどです。

3年の総額で比べる

月額だけで比べると、初期費用の大きい製品が不当に高く見えます。逆に、初期が安くて月額が高い製品を選んでしまうこともあります。3年の総額で並べてください。

計算に入れるもの

  1. 初期の設定費用(1回)
  2. 月額 × 36
  3. 既存システムとの接続にかかる開発費(1回)
  4. 社内の担当者が設定と検証に使う時間 × 時給
  5. 使う人が覚えるのにかかる時間 × 人数 × 時給
  6. 年に一度の見直しにかかる時間

よくある見落とし

見落とし 結果
値上げを見込んでいない 3年目に単価が上がって計算が崩れる
件数の増加を見込んでいない 従量課金で想定を超える
解約時の費用を見ていない 乗り換えたくてもデータを出せず、値上げを飲む
自社の人件費を入れていない 安く見えた製品のほうが、社内の手間で高くつく

稟議に書くこと

  • いまこの業務に月何時間・何円かかっているか(実測)
  • 3社の見積もりと、選んだ理由
  • 3年の総額(社内の人件費を含む)
  • 効果を測る指標と、いつ判断するか
  • うまくいかなかったときに、いくらで止められるか

「止めるときいくらかかるか」を先に書いておくと、稟議が通りやすくなります。取り返しがつくと分かれば、決裁する側の負担が下がるからです。

いま人にいくらかかっているか

比べる相手が無いと、AIの費用が高いか安いか判断できません。まず、いまの費用を出してください。

計算の手順

  1. 手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を1ヶ月ぶん実測する(推測しない)
  2. 1件あたりの所要時間を測る。ストップウォッチで3件だけでよい
  3. 件数 × 時間 で月間の総時間を出す
  4. 総時間 × 時給 で月額を出す

時給の決め方

残業代で計算しないでください。残業代で計算すると効果が過大に出ます。通常の時給(年収 ÷ 年間労働時間)を使ってください。社会保険料の会社負担ぶんを足すなら、1.15倍程度が目安です。

AI導入後に残る費用

費目 残るか
AIの月額 新しく増える
出力を確認する時間 残る。公開前に必ず本人の承認を取る
例外を手で処理する時間 残る。全部が自動になることはない
設定を直す時間 新しく増える

「人件費がまるごと消える」前提の計算は必ず外れます。確認と例外に残る時間を見積もりに入れて、それでも合うかを見てください。

契約で費用が変わるところ

最低契約期間

年間契約は単価が下がりますが、合わなかったときに止められません。最初は月契約で始めて、効果が数字で出てから年間に切り替えてください。年間契約でしか売らない製品は、その時点で危うさが1つ増えます。

件数の上限

従量課金では、想定件数を超えたときの扱いを必ず確かめてください。止まるのか、追加課金になるのか、単価が変わるのか。繁忙期に止まると業務が回りません。

値上げ

過去3年で単価を変えたかを聞いてください。値上げの通知が何ヶ月前に来るかも聞いてください。1ヶ月前の通知だと、乗り換える時間がありません。

解約とデータ

  • 解約の申し出はいつまでか(3ヶ月前など)
  • 解約後にデータをどの形式で出せるか
  • データを出すのに費用がかかるか
  • 解約後、データがいつ消されるか

データを出せない製品は、乗り換えられません。乗り換えられないと分かれば、相手は値上げできます。

費用に見合うかを判断する

金額の大小ではなく、払ったぶんが返るかで判断してください。判断の材料は3つです。

1. いま人にかかっている費用

手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を実測し、1件あたりの所要時間を掛けて、月間の総時間を出します。それに通常の時給を掛けたものが、いまの月額です。

2. 導入後に残る費用

AIの月額に加えて、確認の時間と例外処理の時間が残ります。公開前に必ず本人の承認を取るこの確認にかかる時間を、必ず見積もりに入れてください。全部が自動になる前提の計算は必ず外れます。

3. 金額に出ない効果

効果 測り方
担当者が休んでも回る 属人化していた作業の件数
誤りが早く見つかる 誤りの発覚までの日数
新人が早く戦力になる 独り立ちまでの日数
繁忙期に残業が減る 月末3日間の残業時間

これらは金額に換算しにくいですが、実際にはいちばん効きます。換算できないからといって、判断材料から外さないでください。

元が取れないと分かったとき

それは失敗ではなく、調べた成果です。件数の少ない業務にAIを入れても元は取れません。数字が出た時点で見送る判断ができたなら、その調査には価値があります。次に件数が増えたときに、また判断できます。

予算を通すための材料

決裁する人が知りたいのは、機能ではありません。いくら払って、何が返って、駄目だったらいくらで止められるかです。

1枚にまとめる

項目 書く内容
いまの状態 ベテランのやり方が本人の頭の中にあり、辞めたら消えるに月◯時間・◯円かかっている
変えること 作業中の会話や手順の説明から、手順書の下書きが出る
費用 3年の総額(社内人件費を含む)
効果 手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を◯%改善する
判断の時期 3ヶ月後に数字を見て、続けるか決める
止めるときの費用 解約の条件と、それまでに払う額

効果を大きく見せない

通したいあまりに効果を大きく書くと、3ヶ月後に説明できなくなります。控えめに書いて超えるほうが、次の提案が通ります。

比較した3社を必ず載せる

1社だけ持っていくと「他はどうなのか」で止まります。3社の見積もりと、なぜこれを選んだかの理由を1行ずつ書いてください。安いものを選ばなかったなら、その理由こそが重要です。

段階的に出す

最初から全社ぶんの予算を求めないでください。試用ぶんの小さい額を先に通し、数字が出てから本予算を求めてください。小さい額は通りやすく、数字が付いた提案は断りにくくなります。

料金表の読み方

料金表は、書いてあることより書いていないことのほうが重要です。

単位を確かめる

書き方 確かめること
月額◯円〜 「〜」の条件。いちばん安いプランで何ができるか
1件◯円 1件の数え方。読み取り1回か、書類1枚か、項目1つか
1ユーザー◯円 同時利用か、登録者数か。使わない月も課金されるか
要問い合わせ 相場が分からないので、必ず3社取って比べる

「1件」の数え方で総額が変わる

社内の暗黙知を文書にするでは、1件の定義が製品ごとに違うことがあります。同じ業務量でも、数え方が違えば総額が数倍変わります。自社の月間件数を「その製品の数え方で」いくつになるかを、必ず聞いてください。

無料の範囲

「初期費用無料」は、設定作業も無料という意味ではありません。何が無料で、何が有料かを分けて聞いてください。試用が無料でも、試用中に自社データを使えないことがあります。

オプションの積み上がり

  • 既存システムとの接続が別料金のことがある
  • 記録の保存期間を延ばすと別料金のことがある
  • 問い合わせの対応を早くする契約が別料金のことがある
  • 利用者を増やすと段階的に単価が変わることがある

見積もりには、実際に使う構成をすべて含めてもらってください。基本料金だけの見積もりを比べても意味がありません。

費用を抑える方法

値引き交渉より先に、使う量を減らすほうが効きます。

対象を絞る

全件をAIに通す必要はありません。ベテランのやり方が本人の頭の中にあり、辞めたら消えるのうち、効果の大きい案件だけを通せば、費用は件数に比例して下がります。件数の多い上位の型だけに絞ると、費用が半分になることもあります。

使う人を絞る

1ユーザーあたりの課金なら、全員に配らないでください。実際に毎日使う人だけに配り、たまに使う人は代表者経由にするという運用で足りることがあります。

既存システムの機能を先に確かめる

いま使っている会計システムや業務システムに、同じ機能が含まれていることがあります。上位プランに切り替えるだけで済むなら、そのほうが安く、接続の手間もありません。新しい製品を探す前に、必ず確かめてください。

契約の型を変える

いまの型 変える先 効く条件
従量課金 月額固定 件数が多く、毎月安定している
月額固定 従量課金 件数に波がある。閑散期がある
月契約 年間契約 効果が数字で出て、続けると決まった
全社ライセンス 人数分ライセンス 実際に使う人が限られている

値引きを頼むなら

年度末や四半期末は通りやすい時期です。ただし値引きの代わりに年間契約を求められることが多いので、止められなくなる点を天秤にかけてください。

金額をどう受け止めるか

見積もりが出てきたとき、高いか安いかの感覚は人によって違います。判断を感覚に頼らないための考え方を書きます。

比べる相手はいまの人件費

AIの月額そのものに意味はありません。意味があるのは、いまこの業務に払っている金額との差です。手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を実測し、1件あたりの時間を掛けて総時間を出し、通常の時給を掛ける。これがいまの月額です。ここで残業代を使うと効果が過大に出るので、必ず通常の時給を使ってください。そのうえで、AIの月額に「確認にかかる時間の人件費」と「例外を手で処理する時間の人件費」を足したものと比べます。この足し算を省くと、必ず皮算用になります。

3年で見ないと判断を誤る

初期費用が大きくて月額が安い製品と、初期が無料で月額が高い製品は、どちらが安いか月額だけでは分かりません。3年の総額で並べてください。そこには製品の費用だけでなく、自社の担当者が設定と検証に使う時間、使う人が覚える時間、年に一度の見直しの時間も入れます。これらを入れると、安く見えた製品のほうが高くつくことがよくあります。特に「設定を業者しか変えられない」製品は、業務が変わるたびに費用と時間が出ていきます。

金額に出ない効果を捨てない

担当者が休んでも回るようになること、誤りが早く見つかること、新人が早く戦力になること。これらは金額に換算しにくいのですが、実際にはいちばん効きます。換算できないからといって判断材料から外すと、数字だけでは通らない良い導入を見送ることになります。稟議には金額の表とは別に、これらを1行ずつ書いてください。

元が取れないと分かったとき

見送る判断は失敗ではありません。件数が少ない業務にAIを入れても元は取れないのは、当たり前のことです。数字を出した結果として見送れたなら、その調査には価値があります。件数が増えたときに、同じ数字を使ってもう一度判断できます。むしろ危ないのは、数字を出さずに「なんとなく良さそう」で入れることです。

金額の話を一言でまとめる

決裁する人に伝わる形は、いつも同じです。「いま月◯円かかっている。AIを入れると月◯円になる。差は◯円。駄目なら◯ヶ月で止められて、そのときの損は◯円」。この4つが言えれば、たいていの決裁は通ります。逆に、この4つのうち1つでも言えないなら、まだ調べが足りていません。特に「駄目なときの損」を言えるかどうかが効きます。取り返しがつくと分かれば、決裁する側の負担が大きく下がるからです。

安いほうを選ばないこともある

3社の見積もりを並べて、いちばん安いものを選ばなかったなら、その理由を1行で書いてください。「安い製品は自社データでの精度が基準を下回った」「解約時にデータを出せない条件だった」。この1行があるかどうかで、半年後に説明できるかが決まります。書いていないと、担当者が変わったときに「なぜ高いほうを選んだのか」が誰にも答えられなくなります。

同じ会議・情報共有の業務

会議・情報共有では、次のような業務でもAIが使われています。まとめて考えると、道具を共通にできることがあります。

業務ごとに別々の製品を入れると、契約も管理も記録もばらばらになります。同じ部門の中で似た技術を使う業務があるなら、まとめて1つの製品でまかなえないかを先に確かめてください。まとめられれば、費用が下がるだけでなく、覚えることも1つで済みます。逆に、無理にまとめようとして、どの業務にも中途半端な製品を選んでしまうこともあります。判断の基準は「置き換えたい部分の作業が同じ形かどうか」です。形が違うなら、別々に選んだほうが結果的に安くつきます。

業務 使う技術 任せ方
<a href=”/gyomu-40-dounyu/”>議事録を自動で作る</a> 音声認識AI 任せてよい範囲が広い
<a href=”/gyomu-41-dounyu/”>決まったことを追跡する</a> 生成AI 任せてよい範囲が広い
<a href=”/gyomu-42-dounyu/”>会議の要不要を見直す</a> 生成AI 確かめてから使う
<a href=”/gyomu-43-dounyu/”>社外との議事録を共有する</a> 音声認識AI 確かめてから使う
<a href=”/gyomu-44-dounyu/”>資料の読み合わせをなくす</a> 生成AI 任せてよい範囲が広い
<a href=”/gyomu-46-dounyu/”>チャットの流れから決定を拾う</a> 生成AI 確かめてから使う

会議・情報共有の一覧を見る

よくある質問

そもそも自社の規模でも効果が出ますか

会社の大きさではなく件数で決まります。手順書がある業務の割合と、新人が独り立ちするまでの日数を1ヶ月ぶん数えてみてください。月に数件しかないなら、設定と確認の手間のほうが大きくなるので、人がやったほうが速いことが多いです。逆に、担当者が毎日触っている業務なら、会社の規模に関係なく効きます。判断の目安は「担当者がこの作業に週5時間以上使っているか」です。それを下回るなら、いまは見送って、件数が増えたときにもう一度考えてください。

担当者の仕事がなくなりませんか

この業務でAIが置き換えるのは、ベテランのやり方が本人の頭の中にあり、辞めたら消えるという部分です。判断と例外処理は残りますし、出力を確かめる作業が新しく増えます。実際には、手を動かす時間が減って、確認と改善に回る時間が増えるという形になります。ただし、この説明を先にしておかないと、現場は身構えます。導入を伝えるときは、機能ではなく「あなたの1日がどう変わるか」から話してください。

失敗したときに元に戻せますか

戻せる形で始めてください。既存のやり方を止めずに並行で動かし、指標が改善してから切り替えます。いきなり切り替えると、戻す判断そのものができなくなります。並行で動かす期間は手間が二重になりますが、その期間があるからこそ、精度も確認の時間も実測できます。「3ヶ月試して合わなければ止める」と先に宣言しておくと、現場の抵抗も小さくなります。

どのくらいの期間で効果が出ますか

慣れるまでに1〜2ヶ月、効果が数字に出るまでにさらに1ヶ月ほどを見てください。最初の数週間は、前のやり方より遅くなるのが普通です。手が覚えていた作業を、毎回考えながらやることになるからです。3ヶ月未満で判断すると、この学習期間をそのまま「効果なし」と読み違えます。判断の時期を導入前に決めて、それまでは途中経過で騒がないと決めておいてください。

社内の反対をどう説得すればよいですか

説得より先に、数字を出してください。いまこの業務に月何時間かかっているかを実測し、3社の見積もりを並べ、3年の総額を出す。この3つがそろっていれば、反対の理由が「なんとなく不安」から具体的な論点に変わります。そのうえで、「一部門で3ヶ月試して、数字が出なければ止める」という形にしてください。取り返しがつくと分かれば、反対は大きく減ります。

どの部署が主導すべきですか

全社が主導するのが基本です。業務を分かっている人でないと、置き換える範囲を決められないからです。情報システムは接続と権限を、経理は費用の妥当性を見る役割で入ってもらってください。情報システムが主導すると、業務の実態と合わない範囲が選ばれやすくなります。逆に業務部門だけで進めると、接続とセキュリティで後戻りします。

補助金は使えますか

IT導入補助金などの対象になることがありますが、対象製品と申請期間が決まっています。申請の手間と採択率を考えて、補助金ありきで製品を選ばないでください。

年間契約と月契約はどちらがよいですか

最初は月契約です。年間契約は単価が下がりますが、合わなかったときに止められません。効果が数字で出てから年間契約に切り替えてください。

まとめ

  • 月額だけでなく、設定費用・人件費・接続費用を足して比べる
  • 3社から同じ条件で見積もりを取る
  • いま人がかけている費用と比べる。確認の時間を残して計算する
  • 元が取れないと分かったら見送る。それも成果

この業務は確かめてから使うに当たります。出力を人が確かめる工程を挟む。確かめる人と手順を決めてから始める。

最後にもう一度だけ書いておきます。いちばん多い失敗は、道具の選び方ではなく、始める前の準備を飛ばすことです。いまの件数を数える、置き換える範囲を決める、測る指標を決める。この3つが済んでいれば、製品選びで大きく外すことはありません。逆に、この3つを飛ばして製品から入ると、どれだけ良い製品を選んでも「効果があったのか分からない」で終わります。